リンドウの培養技術

 岩手県では、たくさんの系統・品種が開発され、その一部は茎頂培養によって維持されています。この培養リンドウはクローンであり、形質が均一であるため、他殖性植物であるリンドウの品質を一定化するために非常に役立っています。しかし、培養可能なのは限られた品種のみで、多くの品種は培養に成功していません。本課題では、培養の困難な系統の培養法確立に取り組んでいます。
 
1. 培養越冬芽の形成
 リンドウの培養が難しい最大の理由は、培養中に開花した結果、枯死してしまうためです。つまり、開花を抑制できれば、大部分の品種や系統は培養できることになります。しかし、現在のところ開花を抑制する培養条件は見つかっていません。そこで私達は、培養リンドウを越冬芽化させることで、開花抑制を試みました。培地成分からリン酸を除くことでエネルギー生産を抑え、強制的に休眠に誘導することで越冬芽化に成功しています。越冬芽化した培養リンドウは殆ど成長しないことから、長期間の維持に有効と考えています。
発表論文:Takahashi et al. (2012). Metabolomics.

 
2. LEDによる培養リンドウの増殖促進
 培養が困難な理由の一つとして、増殖の悪さも挙げられます。そこで、培養に用いる光条件を最適化することで増殖効率の向上を試みました。LEDを使って、赤・青・遠赤色光条件を作出し、培養リンドウの増殖を比較しました。その結果、赤色光条件で増殖が促進されることが明らかとなりました。
発表論文:Takahashi et al. (2012). Plant Biotechnol.
  
 
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